

こんにちは。九州大学小児科のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
2026年4月1日付で本教室の教授を拝命いたしました、酒井康成と申します。
本教室のご紹介に先立ち、自己紹介をさせていただきます。
私は福岡市で生まれました。高校時代、光合成の仕組みを神秘的に感じ、遺伝子の正体を突きとめる物語に感動しました。大学でラグビーを始め、対戦相手を尊敬する心を学びました。
1995年に九州大学医学部を卒業し、小児科学教室に入門いたしました。難病を抱えるこどもとご両親に出会い、小児科医として分子生物学を学びたいと考えました。大学院では、タンパク質が他の分子と仲良く、仕事をがんばる仕組みの不思議さに気づきました。
2006年より、Baylor医科大学・Huda Y Zoghbi教授の下で自閉症のメカニズム解明に取り組みました。フェラン・マクダーミッド症候群家族会で自身の研究内容と夢についてお話ししました。それに対するご家族の思いを拝聴し、小児科医として果たすべき役割を実感しました。
2011年、本学へ復職いたしました。時代を超えて変わらないことは、患児をよく診て、ご家族の声に耳を傾け、じっくりと考えることではないかと思います。そして対話の積み重ねが、より良い意思決定につながると考えております。
この4月、一つ気づいたことがございます。教室員の胸に長く息づいております「医学即臨床」という信条についてです。専門分野が高度に細分化された現代にあって、私たちは各分野に精通する小児科医であることが求められます。本教室の理想はさらに、自身の専門分野とは異なる領域の疾患であっても、自分の課題として真剣に考え、解決に向けて努力を継続することではないか、と思い至りました。
ここに掲げられた「臨床」の2文字には、日々の診療活動はもちろん、こどもとご家族の幸せにつながる研究、夢への挑戦、仲間を大切にする心、他者を尊敬し謙虚でいつづける姿勢、これら全てが包括されるように思われます。
本教室は明治37年(1904)に開講以来、122年の伝統を有します。小児科学の発展に寄与してきた先輩方の教えを胸に、592名の同門会の先生方と236名の医局員とともに、小児疾患の予防と克服のために日々努力しております。
本教室の成長は、ご家族との信頼関係なしではあり得ません。一人一人との出会いが、私たちにとってかけがえのない力になり、また同時に私たちの目標を明確にしてくださいます。受診いただいた患児とご家族に、「ここまで到達できました」とご報告するために、毎日歩み続けてまいります。そして個々の夢を実現するためにも、私たちはチーム力を大切にする教室でありたいと考えております。
馬出地区病院キャンパスの構内には、九州大学のシンボルであります松だけでなく、銀杏、鈴懸、楠の木々が四季を彩ります。私たちを絶えず勇気づけていただき、医療者として成長する過程を見守ってくださる、温かいご指導・ご支援のようです。教室員の人生が、馬出の並木道から世界に向けて大きく、空高く広がっているとも感じます。
時代を超えて信頼され、愛され、必要とされる教室を目指してまいりたいと存じます。
医学部の学生時代、自分は本当に小児科医になれるだろうか、と心配でした。でも私は今こう思います。生まれくるこども達、これからの世界を担うこども達のために、そしてご家族の幸せのために力を尽くしたい気持ちがあれば、それで十分です。
本教室の特色をまとめてみます。詳しくは小児科についてをご参照ください。
・多様性:出身大学やこれまでの経験を問いません。
・開かれた教室:医療・研究・行政機関と本教室の連携関係をキャリア形成に活用ください。
・対話型の指導:着実なスキルアップを支える密な対話とチーム力を感じていただきたいです。
九州大学小児科学教室で、私たちと一緒に夢に向かって歩いてみませんか。
福岡市東区馬出3丁目の教室に、ぜひ遊びにいらしてください。
見学のご希望やご相談を随時受け付けております。
皆様からのご連絡をお待ちしています。
九州大学大学院医学研究院成長発達医学分野(小児科学)教授
酒井 康成