九州大学医学部 小児科 [成長発達医学分野]

研究グループ紹介 救命救急

小児救命グループは、小児救命救急センター内のPICU(小児集中治療室)を中心に診療を行っています。PICUでの診療は、疾病や事故にかかわらず、呼吸不全、ショック、意識障害などの状態で、緊急手術や人工呼吸、、緊急血液濾過透析、脳低温療法、体外補助循環などが必要な小児が対象になります。

小児ECMO(extracorporeal membrane oxygenation体外式膜型人工肺)

ECMOは、人工肺とポンプを用いた体外循環回路による治療です。人工呼吸器や昇圧薬など、通常の治療では救命困難な重症呼吸不全や循環不全のうち、可逆性の病態に適応されます。当院では、医師(小児救命、小児科循環器グループ、心臓血管外科、小児外科)、看護師、臨床工学技士などが協働してECMO患者の診療を行っています。九州各地から劇症型心筋炎などの症例を受け入れ、小児救急の「最後の砦」としての役割を果たしています。


図1. 当院での小児のECMOの施行数

小児心停止

小児、特に乳児の突然の心停止では原因が不明であることも多いです。その原因として、先天性代謝異常症が潜んでいる可能性があり、解析を行っています(Kaku N, J Clin Pathol 2018)。また、心停止からの蘇生の可能性や転帰に関連する因子の研究や、院内心停止・急変対応のシミュレーション教育の効果に関する研究を通して、心停止の発症予防や転帰の改善に向けて取り組んでいます。


図2. 乳児の蘇生の実習の様子

急性脳症

急性脳症の発症早期は熱性けいれん重積との鑑別が困難であることが多く、診断・治療に難渋することがあります。現在、急性脳症の早期診断法は確立しておらず、小児救命救急センターでは臨床所見の解析、救急外来やICUでの持続脳波モニタリング、血清・髄液でのバイオマーカーの解析を神経グループと共同で行っています。

小児の気道・呼吸管理

救急や術後症例に関わらず、すべての重症小児の治療において、適切な気道・呼吸管理が基本になります。よりよい小児の集中治療管理が行えるよう、気道・呼吸管理に関する臨床データを蓄積し、検討を行っています。(Mizuguchi S, Pediatr Crit Care Med 2019)

賀来典之

研究グループ紹介Clinic & Research group

10の専門グループに分かれて診療・研究を行っています。全ての分野をカバーし、かつ教育にあたっています。

  • 免疫・血管
  • 腫瘍
  • 感染症
  • 循環器
  • 神経
  • 腎
  • 新生児
  • 内分泌・代謝、先天代謝、遺伝
  • 救命救急
  • アレルギー
  • エコチル
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